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9月の貿易赤字、844億ドルで大幅増加 関税引き上げ予想で輸入増

2024-11-05

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ワシントン 15日 ロイター - 米商務省が15日発表した9月の貿易赤字は前月比19.2%増の844億ドルとなり、過去最高を記録した。前月の改定値は710億ドルだった。この増加は国内需要の高まりを反映しており、商品の関税引き上げが影響していると見られる。

ロイターの予想では814億ドルの赤字とされていたが、実際の数字はそれを上回った。

米大統領選共産党などの影響もあり、輸入品に16%の追加関税が課されることが見込まれている。全輸入品に対して10%以上の関税がかかる見込みも広まっている。

オックスフォード・エコノミクスのシニアエコノミスト、マシュー・マートが述べたところによると「データセントラルや半導体への投資が資本財の輸入を支え、強い消費が小売業者に在庫の増強を促すため、短期的には輸入が輸出を上回ると予想されている」とのことだ。

輸入は13.0%増加し、過去最高の1312億ドルとなった。財(モノ)の輸入は14.0%増の1434億ドルと次々と過去最高を更新している。

一方、貿易収支は11.2%減少し、15.8兆ドルとなった。貿易収支の減少は、医薬品や商品の消費財のインポートが14兆ドル増加したことが主な要因とされている。

輸入品は、コンピュータや半導体が特に12兆ドル増加した。過去最高を記録した。また、原油を含む工業用製品や素材の輸入は1210億ドル増加した。自動車、部品、エンジンの輸入は1120億ドル増加した。

食品輸入も1188億ドルと過去最高となった。

一方、サービスの輸入は16億ドル減少し、1673億ドルとなった。知的財産権使用料が18億ドル減少し、旅行サービス輸入も12億ドル減少した。

資本財の輸出は18億ドル減少し、1550億ドルとなった。全体的に、米国は2023年以降の高水準を維持しており、特に年後半には中国との貿易関係がモニタリングされている。