大学教授が「教育への急速なAI活用」に警鐘を鳴らす理由。AIによる効率・最短学習で失われる「大切な学び」とは(マイナビ子育て)
2025-01-01
著者: 芽依
急速に実用化が進むAI。すでに生活に浸透しているAIの技術は、今の子どもたちが社会に出る頃には、ますます進化しているでしょう。AIとの共存が当たり前となった現在、親としてどのように生きていくのか。公立の従来の教育体制とは異なり、AIの世界へようこそ中の著者・美馬のゆり先生に伺いました。
AI時代を生き延ばすためには本当に必要な学び・体験とは
AIを使った学びで得られるもの、失われるもの - 教育分野において、今後AIはどのように関わってくるのでしょうか。美馬の先生(以下、美馬)コンピュータが普及していたときから、算数ドリルの問題を出してどこまでできるか把握したり、次の問題を提示する、というプログラムはありました。その頃からもともと数理的に考える能力が求められていましたが、次の問題を提供する、というようなプログラムはありました。
例えば、演繹上がりが理解できないと次の問題を出しても解けないといった問題が出たりすると、この問題を出そう、というように出題することができ、答えだけが出てくる。これが今後はAIによってさらに精度が高まるでしょう。AIは、未来の教育者として子どもたちを教えるようになるのでしょうか?
美馬は、自分がミスをしたときに設定された環境で進んでいける何かを作っており、安易にAIに頼らず、自分で学んでいく環境作りが強調されています。特に日本の教育制度では、自分のペースで学ぶことが難しいため、AIを導入することで、手を挙げて質問しやすくなる、というように個別に対応できるようになる可能性があります。また、教師の役割も変わるかもしれません。
教師とAIの関係
AIに対して教師と進化し続けられないかもしれないという懸念があり、子どもたちはAIに教えられるだけではなく、あくまで自分から教わることが大切です。人間としての感情や倫理観を育むことに重きを置いて、AIも含めた教育のスタイルを変えながら、未来の社会に役立つ人を育てる教育社会を考える必要があります。
AI時代を生きる私たちが意識すべき点は、ますます自分で考える力を養うことです。その能力を助けるのがAIであり、AIはあくまで補助的な存在。教育の本質を見失わないよう、教育界全体で進化していくことが急務です。次回は、AI時代を生きる子どもたちのために家庭でできることをお届けします。