『ダース・ペイダー』に似た新種ダイオウグソクムシ、その名は『バチノムス・ヴァデリ』 — 高級食材としての価値
2025-01-20
著者: 海斗
シンガポール国立大学とベトナム国立大学からの研究者チームが発表した論文「新種の超巨大ダイオウグソクムシ Bathynomus A. Milne-Edwards, 1879(甲殻類、等脚類、シロラニダエ)について」が注目を集めています。この研究は、ベトナムの南シナ海に生息する新種の生物を発見したものであり、その名は『バチノムス・ヴァデリ』と命名されました。
新種のダイオウグソクムシは、体長26cmを超えることもあり、特にその頭部は映画『スター・ウォーズ』に登場するダース・ベイダーのヘルメットに似ていることから、"vaderi"というユニークな名称が付けられました。ダイオウグソクムシは見た目が特徴的なだけでなく、深海環境での生態系の重要な一部でもあります。
この新種の特異性は、平行な側面を持つ長い頭部と、後方にそり上がった尾部があることです。さらに、2021年から始まった深海調査プロジェクトの一環として発見されたものであり、その存在は高級食材としての潜在的価値を秘めています。
ダイオウグソクムシは近年、特にアジア地域で高級食材として注目を浴びています。調査によると、2017年頃からこの深海性など脚類が高級食材としての需要が急増しており、最初は1kg当たり200万ドン(約9,000円)だった価格が、2024年には1kg当たり100万ドン(約4,500円)まで値下がりする見込みです。これは供給量の増加に起因しています。
この新しい発見は、私たちがまだ知らない海の生物多様性の深さを示しており、サステナビリティにも関連しています。今後、ダイオウグソクムシの生息環境や生態系への影響を詳細に調査し、海洋資源の持続可能な利用に向けた学問的理解を深めることが求められています。