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衝撃:米軍、対中抑止へインド太平洋で「量産型対艦兵器」増強

2024-09-21

[シンガポール 17日 ライター] - 米国はインド太平洋地域で中国に対する軍事的抑止力を高め、この地域に駐留する米軍を強化する取り組みの一環として、大量かつ容易に製造できる対艦兵器の保有数を増やしている。

ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、米国内では軍事閣僚として比較的安価な兵器を大量に常備する「アフォーダブル・マス(手頃な価格の量産型兵器)」という新たな考え方が台頭してきた。

オーストラリア軍防衛戦略研究所のシニアアナリスト、ユアン・グラハム氏はこうした戦略に関して、対艦型を含む通常型兵器が必要とされる中で「当然の対応」であると述べた。

米国が力を注ぐのは、安価で大量生産が可能でありながら強力な破壊力を持つ対艦誘導弾「クリティカルシンク」の試験である。クリティカルシンクは低コストのAUV(全地球測位システムを利用した群れによる攻撃)を用いて、移動する目標を追尾できる仕組みを備えている。米空軍は先月メキシコ湾でスタルス型戦略爆撃機「B-21」からクリティカルシンクを発射する試験を行った。

専門家によると、中国は依然として対艦ミサイル保有数でかなり優位に立っている。したがって米国はクリティカルシンクの生産を増やし、将来的に有事が発生した場合に備え、対艦ミサイルの保有数が優位に立てるよう進めている。

さらには、米軍はアジア地域に多種多様な対艦兵器を集めている。4月には米海軍が新しい地上配備型ミサイルシステム「A2/D2」(エイツー・デー)をフィリピンに展開した。このシステムは既存の兵器を使用して開発されたシステムで、三多海や対空ミサイル「トマホーク」を用いて攻撃できる。

米軍は引き続きインド太平洋地域でのミサイル配備や防衛能力の強化を図っており、中国に対抗するためにあらゆる手段を講じている。米海軍の最新の駆逐艦や空母も新たに配備されており、その目標は「中国の海軍力を抑止すること」である。

中国はこれに対抗するため、自国の軍備を増強しようとしており、海軍の近代化を進める計画がますます現実味を帯びてきている。アジア地域での緊張が高まる中、米国と中国の軍事的対立はますます激化することが予想される。

今日の世界においては、ウクライナでの戦争やアジアでの緊張の高まり、さらに中東情勢の不安定さが影響を及ぼしている。これらの要因は、国際的な安全保障環境を一層複雑にしており、各国はますます慎重に行動せざるを得なくなっている。このような状況下で、米国の対中戦略は今後の軍事的対決をどのように形作るのか注視が必要である。