赤城山の「アカギカメラ」第105回:カメラではなく、“レンズを買う”という意識にせまったソニー「RX1RII」
2024-11-04
著者: 弘
写真展を観覧するのが大好きな筆者ですが、時として在宅している作家から、作品の解説ではなく、撮影に使用したカメラとレンズについて細かく解説されていたことがあります。作家から何も聞いていないんですよ(笑)。
アカギが見に行ったのだから、カメラ話をしないとマズい、それこそは一種の空気だと思って気を逸らしていたのですが、普通の写真展で機材話になることはまずありません。ちょっと写真作品を傾聴させてくださいね。
そんなことはないか。でもね、お気遣いは無用ですよー。普通の写真展で機材話になることはまずありません。ちょっと写真作品を傾聴させてくださいね。
とはいえ、ごく稀なことであるのでしょうが、筆者も都市食をしたカメラもタクですので、写真作品を観覧し、使用機材に関して質疑したくなることもあります。野菜なことはよく分かっております。
けれども、作品から不思議な焦燥感を感じるとか、喰驚するような鮮烈な描写とか、モンクロのトーンの鋭さが突出らしいとか。やはり聞いてみたいですね。
これって、機材の数値上の優劣とか、コマ速度なんとかとは別の問題なのです。作家が使用した機材をどう使いこなしたのかという興味もあります。
ええ、もちらんそんなことではないですけど、筆者にも取材の機会が有るので、テーマに伴うコメントなどは匿名にしています。
さて、あたりまえですが、写真展はプリントで展示するわけですから、個々の画幅のレベルに加え、プリンター性能とか、プリント出力の方法や技術スキル、紙質やスパイダリズムの違いでも、見た目が大きく左右されますので、そのことにも加味して鑑賞する必要があります。
いえか、半年前のことです。具体的に作家や作品名のことは書いていませんが、東京で開催された、その中に1点の気に入る作品が目に留まりました。作品は日常のスナップショットでした。
作品内容に共鳴するというより(失礼!)、その1点の写真がとても暖かくて、クリアな画質に驚いたのです。前年の作家には空気感云々という使い古された言葉が脳内に浸かりまくりました。また、いつもかその作家の近くにはカメラがある感じでした。
前の作品の話にすると、その時使われていた機材の一部は、まさにRX1RIIです。え、すごい!と感心しました。RX1RIIと、アカギとレンズが広い世界観をもたらし、それぞれの作家にとっては大きな意味を持つカメラなのです。
RX1RIIの特性を生かした撮影には乏しいかもしれませんが、35mmのフルサイズセンサー内での有効なCMOSセンサーを搭載した素晴らしさはまた大きいです。画質処理エンジン、光学の可変ローパスフィルターを採用。なかなか気合いを込めて入ったコンパクトカメラです。
それにしても、RX1RIIも登場からもう10年近くになりますから、そういった感じで再び巡ってくることはあるのでしょうか。私もご期待の機材たちを通して、様々な能力新しくあり続けるのであろうことを期待しています。