ネット通販アプリに登録するよう部下21人を勧誘したとして、兵庫県警が、本部警務部の男性警視（50歳）を厳重注意したことが、県警への情報公開請求で分かった。このアプリは知人に薦めると薦めた人が特典を得られる仕組みで、警視は「プレゼントがもらえる」と言っていたという。

県警の調査によると、男性警視は主に、部下の男性警察官12人に対してこのアプリへの登録を促し、「登録は無料です」「無料ギフト5ポイントゲットにご協力お願いします」といったメッセージを送り続けていた。中国系ネット通販「テム」への登録を真剣に勧めていたため、部下の一部が「不快だった」と話している。

さらに、男性警視は一部の部下に対して別の上司に相談し、発覚に至った。県警の監査により、21人中11人が「不快だった」とし、15人は登録後すぐにアプリを削除していた。この問題に関する県警の姿勢は厳格であり、同様の行為が他にも見受けられないか捜査を進める方針を示している。

この事件は兵庫県内の警察組織に対する信頼を揺るがすものであり、地域の治安に影響を与える可能性がある。今後、こうした不適切な行為が再発しないよう、県警は更なる内部調査と教育を進めるとともに、透明性のある運営を心掛けることが求められている。警察内部の組織文化や、上司と部下の関係改善にも力を入れる必要があるだろう。