
北朝鮮、早期警戒監視機を初公開…韓国軍はロシアとの技術協力を指摘: 読売新聞
2025-03-27
著者: 結衣
【ソウル=小島和樹】北朝鮮メディアは12日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が早期警戒監視機とみられる航空機や新型の大型無人偵察機を視察したと伝えた。早期警戒監視機を北朝鮮が公表するのは初めてで、韓国軍はロシアの技術協力があったとの見方を示した。
高性能レーダーを備えた早期警戒監視機が飛行する様子や、正恩氏が乗り込む場面の写真が公開された。朝鮮中央通信によると、正恩氏は「現代的な技術が導入された装備は情報収集能力を向上させ、敵の戦術手段を無力化するのに有効だ」と強調した。
北朝鮮軍は12日、早期警戒監視機の内部配置や部品が「ロシアと関連している」と説明した。写真を分析した結果、「高精度の迎撃には脆弱(ぜいじゃ)さと判定されている。正常な運営なのか評価が必要だ」と能力に疑問視する声も上がった。連合ニュースなど韓国メディアは、韓国軍の早期警戒監視機と類似していると指摘している。
正恩氏は、大型無人偵察機の質的向上を目指し、技術開発へ向けた新型無人機の性能試験も視察した。大型無人偵察機は米軍の無人偵察機「グローバルホーク」に類似していると言われ、その開発は韓国海軍を強化するための取り組みとされている。
韓国国防部は「北朝鮮の早期警戒監視機はロシアとの軍事協力を示すものでもあり、今後の軍事動向を注視する必要がある」と警戒を強めている。特に、韓国との軍事的緊張が高まる中、北朝鮮の軍備増強に対して国際社会は注視している。これにより、緊迫した北東アジアの安全保障環境がさらに複雑化する恐れがあるとされている。しかし、日本の専門家は、北朝鮮の軍事力には一定の限界があるとしつつも、その動向には注意が必要と警告している。
北朝鮮が新たに公開した航空機は、将来的な戦術および防衛能力に大きな影響を与える可能性があるため、国際社会が注視している。特に、韓国にとっては直接的な脅威となりうるため、ここから目が離せない。