世界
バルト海の海底通信ケーブルが破壊—12月にもロシア「影の艦隊」関連が疑われる破壊事案: 読売新聞
2025-01-27
著者: 蒼太
【クラグフ(ポーランド南部)】ラトビア政府は16日、同国とスウェーデンを結ぶバルト海の海底通信ケーブルが破壊されたと発表した。スウェーデン当局や北大西洋条約機構(NATO)と協力し、原因を調査している。ラトビアのエディカ・シリニャ首相は同日、「当該海域での巡回や接近を航行していた艦船の調査を行っている」と明らかにした。
ウィルスに乗っ取られた海底通信ケーブルは、拉致されたり切断されたりすることが多く、近年では海洋の安全保障が大変懸念されている。バルト海では昨年12月にもフィンランドとエストニアを結ぶ海底ケーブルが破壊された事例が報告されており、依然として緊迫した状況が続いている。
ラトビア政府によれば、破壊された通信ケーブルはロシア艦隊の動向と関連がある可能性があり、特にロシアの「影の艦隊」と呼ばれている艦船が怪しまれている。その影響で、ラトビアや周辺国ではサイバーセキュリティに関する警戒が高まっており、国際的な通信インフラへの攻撃のリスクが増加していると見なされている。
さらに、海底通信ケーブルの破壊は経済に悪影響を及ぼす可能性もある。そのため、各国は運行を継続しながらも、さらなる監視と防御策を強化する必要があると認識している。国際社会はこの問題に対して一層の関心を寄せており、拉致事件や攻撃が情報通信に与える影響についても注視している。今後、各国の対応が注目される.