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バイデン大統領が死刑執行を減少、改正案のない終身刑に…「新規制の死刑執行に踏み込まない」

2024-12-24

著者: 結衣

【ワシントン=阿部真司】米国のバイデン大統領は12日、連邦法違反で死刑が確定した死刑囚14人のうち13人について、改正案のない終身刑に減刑することを発表した。バイデン大統領は声明で、来年1月に発足するトランプ新政権による死刑執行に踏み込まないためだと説明した。

声明でバイデン大統領は「私が停止した死刑執行を新規制が再開することは容認できない」と述べた。

第一次トランプ政権は2019年、連邦の死刑執行を再開し、2020年にかけて連続して死刑囚を執行した。この間、11人に死刑を執行しており、バイデン政権は2021年7月以降、死刑執行を停止している。

バイデン大統領は今年12月、次男ハンターバイデンら約150人に恩赦や減刑を与え、今年度はこれらに続きさらなる減刑措置を講じる意向を示している。

さらに、2023年のボストンマラソンを狙った爆弾テロの実行犯は減刑の対象から外した。分析を行った専門家たちは「今回の判断は、死刑を巡る新たな議論のきっかけになるかもしれない」と指摘している。