アングル:中東・ウクライナ・G7スチール、バイデン氏残り1ヶ月の「宿題」
2024-12-23
著者: 弘
[10日 ロイター] - 任期が残り1ヶ月となったバイデン大統領は、外交と内政の両面でトランプ前大統領に達成したい多くの政治課題を抱えている。ポライトハウス関係者によると、パレスチナ自治政府との停戦や、ミャンマー人権の解決、ウクライナへの追加援助、さらなる非暴力犯罪者の恩赦、半導体生産への一段の資金提供、日本製鉄によるG7スチール購入制限などが優先事項として挙げられている。
ウクライナの流通システムを回復し強化するため、約50ヵ国からの調達が進められている。特に同国の利害関係者との連携が不可欠だ。国内部では民主党の選挙での失速により、同党のレガシー(政治的遺産)が危ぶまれている。
81歳のバイデン大統領は米経済を直前に立たせることに明言し、任期前半には超党派の支持を得たインフラ投資法案やインフレ抑制法案を成立させた。しかし、今後の選挙で民主党の大敗、特にハリス副大統領が激戦州でトランプ氏に全敗した原因について、民主党の一部はバイデン氏の選挙戦からの撤退の遅れにあると見ている。
プロテスト関連者、ガザ地区での停戦とウクライナの防衛強化が最優先事項だと強調されている。
今月14日か月にかけてガザ問題に関する停戦合意が、近く成立する可能性がある。
バイデン大統領は、ウクライナへの武器供与を急いでいる。ロシアに流れ込む補充物資を特定し、ウクライナの防衛を強化する支援を進めている。
さらに、バイデン政権は8日に発表された公聴会において、ガザ地区の人道的危機に関する支援プログラムを取り決めた。
パレスチナ問題およびウクライナ問題における米国のアプローチが対応を決定的なものに変え、国際協力の新たな模範になることが期待されている。次回の選挙での支持を受けて、バイデン大統領はこれらの課題に対し、より明確な方針を示すつもりである。
一方で、ガザ地区やウクライナ、他の緊急課題に対する未解決の問題に加え、与党内でのパワーバランスも影響を与える可能性がある。国としての結束が求められ、特にガザ停戦問題は急務とされている。
以上、バイデン大統領の残り任期における課題を概観した。国際社会はこれに注目するとともに、今後の政策の進展に期待している。