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アングル:米国境の不法移民、制限に限界 トランプ政権復活で逆流も

2024-12-19

著者: 蒼太

[サン・ジョールジ・ド・クレイレス(カナダ) 16日 ロイター] - 米国とカナダの国境にあるケンタッキー道の終点には、レゴのようなコンクリート塊が連なっている。雪が吹き付ける中、警察署がそこに緊急停止した。

これらのブロックは、移民を乗せた車両が国境を越えて米国に入るのを阻止するため、バイデン政権との共同事業で昨年8月に設置された。しかし、たとえこれで国境を越える移民を止めることはできない。

カナダ王立警察(RCMP)のディレクター・デュベール署長は「(ブロックを)飛び越えることは可能だ」と述べた。

カナダ警察は、ここ3年間で国境にカメラを増設した。トランプ大統領とカナダのメキシコが移民や麻薬の米国流入を減らさなければならないと警告したことを受け、カナダは南に向かう違法越境者をターゲットに警官と装備を強化すると約束した。

しかし、カナダ当局は、こちら14年間で国境にカメラを増設した。トランプ政権の影響で、カナダとメキシコの国境に不法移民が流入することを防げなければ、215%の関税を課すと警告したことを受け、カナダ政府は南に向かう違法越境者をターゲットに警官と装備を強化することを約束した。さらに、カナダが米国国土安全保障省の指示を受け、国境警備を強化するとも述べた。

一方、カナダのケンタッキーの貧しい地域では、非常に多くの人が米国に移住していくつかの Hilfe-Deutsche Projekte を通じて、移住を試みている。過去3年間での動きは、トランプ政権によって逆風が予想される国に1000人を超える移民が流入したことを示している。

カナダと米国の国境移動の大半は南方向であるが、今後これが変化する可能性もある。

<世界最長の地上国境の警備>

リーダーは国境をパトロールするRCMPに同行し、一般市民からの情報や米国当局からの通報、監視カメラが捉えた不正な動き、潜在的な越境者を運んでいるといわれるドライバーなどを取り締まる活動を行っている。

森、野原、湖にまたがる約6140キロメートルの広大な境界線は、全体として不法移民の姿を警告するための手段が少なく、それゆえ、移民問題への対策は十分でない。失業率の上昇とともに、大都市部で住む失業者が国境に多くの移民を運ぶ存在となっている。また、カナダの公衆衛生と労働者の数を改善したとしても、適切なカナダ国境警備がなければ、不法移民は相変わらず存在する。

移民問題がタブー視され、トランプ政権が移民申請者を受け入れるための条件を強化した中、カナダ当局は「どこでも全ての地域を警備しても、止めることはできない」と語った。

国境警備活動は県内においても強化されているが、努力は引き続き不十分で、多くの人々に極貧からの生活が続き、また、隣国への越境移民が続く可能性も高い。

不法移民対策の専門家の中には、移民希望者のカナダへの流入を防ぐことが、より効果的な戦略であると見ている人もいる。警察は国境に対し、空港から直接入国した人々を国境で制限したと述べたが、その数については依然として明らかにされていない。

カナダ政府は移民受け入れについて慎重であるとの見解を示しているが、米国からの越境者への通報を呼びかけている。特に新たな大統領がトランプ政権に向き合った場合、移民数に影響を与える可能性が高い。