(CNN）オーストラリアのロックバンド、AC/DCの誕生の地として知られる家が、開発業者によって誤って取り壊された。この住宅は、バンドのメンバーであるマルコム・ヤングの兄弟が長年住んでいた場所であり、音楽界に多大な影響を与えた場所でもあった。

この家は数十年にわたり多くのファンから訪問され、多くのストーリーと共に語り継がれてきた。業者が取り壊しを行ったのは、何かの間違いだったとされているが、具体的な原因は未だに明らかにされていない。家の周囲には、当時の住人に因んだ様々な記念物が設置されていたため、取り壊しは多くの人々に衝撃を与えた。

ロックの聖地として知られるこの場所の外観は、ファンの間での議論の的となっている。取り壊しのニュースが広まると、SNS上では「歴史を壊すな！」という声があがり、多くのロックファンが悲しみに暮れた。

歴史的な価値を持つこの家は、もともと1850年代に建てられ、AC/DCが世界的な成功を収める前は、ただの家庭であった。しかし、バンドのメンバーがこの家で育った背景があるため、ファンにとっては特別な意味を持つ場所であった。音楽の影響が強い地域にとって、彼らの出発点となるこの家が失われることは、ただの家の取り壊し以上の意味を持ち、多くの人々にとって文化遺産の一部でもあった。

業者の発表によると、取り壊しは「市の再開発計画」の一環として行われたと説明しているが、具体的な計画や代替案は発表されていない。この件に関して、地元の文化遺産団体は強く抗議しており、取り壊しが行われたことを深く憂慮している。彼らは「音楽や文化に対する敬意を表すべきだ」と主張し、今後の再発防止を呼びかけている。

この出来事は、ロックファンや音楽愛好家にとって大きな衝撃となり、AC/DCのファンは歴史の喪失を嘆く声を上げている。果たして、この家の取り壊しは単なる誤解なのか、それとも文化的な価値を軽視するものであったのか。今後、このような悲劇を繰り返さないためには、どういった対策が必要なのか、考える必要があるだろう。