世界

90℃で5分間の全身冷却、5日間続けた結果:睡眠の質が向上した20人の健康な成人による実験

2025-01-07

著者: 陽斗

フランスの研究者たちは「Effects of repeated cryostimulation exposures on sleep and wellness in healthy young adults」という論文を発表し、全身冷却(WBC: Whole-body Cryostimulation)が睡眠と健康に与える影響を調査しました。この実験は、健康な若年成人20人(女性9人、男性11人、平均年齢23±2.6歳)を対象に、5日間連続で行われました。

実験では、参加者は1回あたり5分間、-90℃の冷却室で全身冷却を行いました。参加者は靴下、手袋、マスクを着用して入室しました。その間、睡眠評価には脳波測定や睡眠パラメータを推奨するアンチグラフ、夜間の心拍変動などが記録されました。

実験の結果、全身冷却を繰り返したことで睡眠の質が向上し、スコアが3.6±0.5から3.9±0.3へと改善しました。特に女性において、この効果が顕著であることが確認されました。加えて、深い睡眠の持続時間が7.3±16.8分増加しました。

この結果は、冷却によるストレス低減や免疫機能の強化、認知機能の維持に寄与し得ることを示唆しています。さらに、全身冷却が心理的な不安感の改善にもつながる可能性があるため、今後の研究において注目を集めることが期待されます。

この新しい研究は、国際的にも関心が高まっている冷却療法の効果を裏付けるものとなっており、特にアスリートやストレスの多い生活を送る人々にとって、大きな助けとなるかもしれません。健康な成人から高齢者まで、冷却療法の導入はますます普及していくことでしょう。