
3D DRAMの革新:120層にわたる新たなレベルの高性能メモリの誕生
2025-08-24
著者: 芽依
今、3D DRAMの実用化が加速中!
imecとゲント大学の研究チームが、3D DRAM技術の実現に向けて大きな一歩を踏み出しました。120層の異なる層をSi(シリコン)とSiGe(シリコンゲルマニウム)で交互に構成し、300mmウエハー上に配置される超高密度の構造が成功を収めました。この成果は、次世代のメモリ技術を確立する基盤となり、半導体物理学における大きな進展を示しています。
現代のデジタル社会を支えるDRAM技術
現在、データを支える主力のDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)は、性能と効率の向上を求められています。最新のプロセスにおいて、この3D DRAMは、さらなる微細化の限界を超え、高い性能と密度を実現しています。しかしながら、この技術には物理的な制約も伴います。
NANDフラッシュとの比較
NANDフラッシュメモリが主流となる中、3D DRAMはその限界を超える新たな可能性を秘めています。記憶密度を向上させることで、電力消費の増加を抑えつつ、安定したストレージ容量を保つことが課題とされているのです。Samsung Electronicsなどの企業も、各種の研究開発を進め、その期待が高まっています。
基盤技術に潜む課題と未来への挑戦
SiおよびSiGeの格子不整合は、3D DRAMの製造において重要な課題です。高い層厚とシャープな界面を必要とするため、低コストでのエピタキシャル成長プロセスの開発が難航しています。研究者たちは、この問題に対処するための新たな解決策を探求しているのです。
3D DRAMの新たな展望
この技術は、AI分野においても注目を集めています。AIのデータ処理能力向上に寄与することが期待されており、特に大規模なモデルが求められる現代において、3D DRAMの役割はますます重要になっています。
imecの研究者たちによって示されたこの進展は、メモリ技術の未来を変える可能性を秘めており、新たな計算基盤を形成する力を持っています。今後の研究がどのように進展するのか、目が離せません。