健康

2024年秋冬、風邪などの感染症患者が増加する恐れ

2024-09-25

2024年9月25日、2024年秋以降の感染症の状況や市販の風邪薬の選び方について、感染症に詳しい田口亜美医師による話が公開された。2023年の秋以降、さまざまな感染症にかかる人が増えており、感染症患者が増加する恐れがある。

新型コロナの流行によって、マスクの着用や手洗いなどを励行する人が増えた結果、新型コロナ以外の感染症にかかる人は減少していたが、2023年秋以降、さまざまな感染症にかかる人が増加している。国立感染症研究所のデータによると、インフルエンザ患者の報告数は、2020年1月~2023年4月まではそれ以前に比べて激減していたが、2023年9月~12月の感染者数は大幅に増加している。

2023年秋から冬にかけてはプール熱(咽頭結膜熱)、2024年の年明けからは伝染性紅斑(りんご病)、春から夏にかけては手足口病やヘルパンギーナなどが続々と流行する可能性がある。2024年秋以降も、インフルエンザや風邪が流行る可能性がある。田口医師によると、コロナ禍の影響で、他人との接触が減ったこと、ウイルスや細菌との遭遇体験をもとにした「免疫」が鍛えられにくくなっていることが背景にある。

風邪として知られる感染症は、特に呼吸器系の症状を引き起こす。インフルエンザや新型コロナウイルスの感染症は、一般的に子供よりも高齢者や基礎疾患を持つ人に重症化するリスクが高い。「65歳以上の高齢者」「糖尿病症などの基礎疾患を持っている人」「癌の治療中の人」「肥満」の方々は特に注意が必要である。

市販薬の選び方として、風邪の症状が現れた際には「咳」「鼻水」「熱」などの特定の症状に応じた薬を選ぶことが重要である。市販の風邪薬には、たくさんの成分が含まれたものが多く、どの症状に効くのかを理解することが大切だ。

田口医師は、「風邪は、はじまりのケアが大切。十分な静養に加え、上手に市販薬を活用し、風邪の流行している時期には人混みでのマスクを着用すること、食事の前に手洗いを行うことが推奨される」と述べている。その上で、インフルエンザワクチンの接種も重要であり、特に高齢者については接種を検討するべきだと強調している。感染症の流行を防ぐために、これからの季節は特に注意が必要である。