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2024年「ヒット商品ベスト30」この1年でよく売れたもの大集合:日経クロストレンド

2024-10-31

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2024年は残り2か月を切った。物価高は収束する気配がないものの、それに負けじと食品や飲料、アパレル、日用品、美容などそれぞれの分野でたくさんのヒット商品が誕生した。特に「贅作」の1年で、特に革命的商材や高コスパ商品が大人気だった。そうしたヒット商品を日経トレンドが推奨する。

1月には能登半島地震が起き、不安なスタートを切った2024年。消費を語る上で外せないのはやはり物価上昇である。22年4月以降、消費者物価指数の前年度同月比は30カ月連続で上昇している。最も低資金が23年度に43円上昇しているなど、実際資金は前年比でマイナス0.6%(24年8月速報)で、物価の伸びに追い付いていないのが実情だ。

さらなる生活防衛のために人々が目を向けたのは、確実にお得感を感じられる「得(トク)なミックス」の商材群だ。それの先陣を切ったのが、24年1月に大幅充実された「NISA(少額投資非課税制度)」である。中でもコストが安く、全世界の株に投資することで資産の安定成長を期待できる投資信託「オルカン」に、投資初心者たちの資金が流入した。他にも、定額で還元率が高い「Vポイント」(3位)や、割安なセールを連発した越境ECサイトの「Temu」(9位)、ノリノリで人を集めた「JRE BANK」(27位)なども、瞬発的なお得感で人々を惹きつけた。

長く売れ続けている「定番」は、多くの人が良いものとして認識している。しかも24年は、多様性の時代を象徴するような新しい価格観で売れた商品も多かった。それが「隠れ『定番アンチ』」とも言える商品群だ。伝統的な「アルデンテ」ではなく「もちもち」や「コリコリ」など新しい食感であったり、従来の基準とは異なる「カリ香ばしい」食材などが良評だった。

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23年とのもう一つの違いは、街を歩く人が増えたことだ。テレワーク体制を見直す「出社回帰」が進んだことから、外に出る人がさらに増えた。その結果、時短が再びなりにくくなったとともに、暑さで疲れを感じた人が増加。また、さらに生きる楽しみを増やす「楽至上主義」の商品がヒットした。全くもう全般に足り加熱の「トレラメジックリン」が好評。また、腰痛や1日中快適に過ごすための「コリコロンパイド」(24位)などが好評だった。

2024年は不景気に苦しんでいるイメージがあるが、一方で消費も活況を呈している。実際商材の多くが、日々の生活を豊かにするものであり、増やし増やしスプークとなるものである。痛いコスメリである「リードルショットシリーズ」(4位)や、特別な強力マッサージャー「ゴリラのひとつかみ」(19位)も良評を得た。

2024年のヒット商品ランキングに選考基準

2023年10月から24年9月までの間に発表・発売された商品やサービスなどを対象にヒットの度合いを評価した。具体的には右の3項目に沿って総合的に判断した。期限前に発表・発売された商品でも、期間内に著しくヒットしたものは対象にした。