
1990年から2021年にかけての日本の地域別疾病負担の変動|ニュース&インパクト
2025-04-04
著者: 蓮
東京大学の医学研究科と、シアトルにあるワシントン大学の健康指標評価研究所(IHME)が共同で行った研究によりますと、1990年から2021年にかけての30年間において日本国内の地域別、疾病別の疾病負担が劇的に変化したことが報告されました。この研究の成果は、2025年3月20日にLancet Global Health誌で公開される予定です。
このGlobal Burden of Disease(GBD)研究は、特定の地域や時期における健康影響を定量化し、医療政策の改善に役立つデータを提供することを目的としています。近年、生活習慣病(NCDs)が増加する一方で、特定の疾病の発生率や死亡率が減少し、多様な健康問題が浮き彫りとなっています。
研究によれば、COVID-19を含む広範な疾病負担が日本においても重要な課題であることが明らかになりました。2021年のデータでは、日本の平均寿命は85.2年に達し、1990年の79.4年から大幅に増加しています。一方で、疾病の負担も変化を遂げており、特に精神的健康に関する問題や、糖尿病、心血管疾患の影響が顕在化しています。特に、女性の平均寿命は88.1年、男性は82.2年となり、これらの数値は1990年からの増加を示しています。
また、興味深いことに、弱冠の性差を示しながらも、特に若年層の精神的健康が懸念されていることが強調されています。以下の数値からもわかるように、精神疾患やうつ病による負担が増加しており、これに対処するためには医療サービスの充実が求められています。
この研究の結果は、国際的な健康政策に影響を及ぼし、特に日本国内における疾病の負担を軽減するために重要な意義を持っています。このデータをもとに、未来の健康戦略を練り直す必要があり、さらに公衆衛生の向上が求められます。日本における病気の予防策や改善策は、地域コミュニティでの意識改革に依存しているのかもしれません。今後、日本人の健康寿命を伸ばし、疾病負担を軽減するための取り組みが進むことが期待されます。