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米国が最大の敗者に、トランプ関税は米資産に他国以上のダメージ

2025-04-03

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トランプ政権による世界貿易制度の改革は、大統領が追加関税を課した多くの主要経済国の資産よりも、米国の資産に打撃を与えている。

米株価指数の先物は2日の市場終了後にトランプ氏が大規模な一連の関税を発表したことを受けて、14%以上急落した。ドル指数も大きく下落した。

他の地域への影響はそれほど極端ではなく、アジア株の指標は、いくつか1.7%下落したが回復。ユーロ株式も2.4%安となった後、下げ幅を縮小した。

世界の株式市場で米国の資産が下落したことは、投資家が貿易戦争から勝者が生まれるとは考えていないことを示している。米国自体が、トランプ氏の保護主義政策による最大の妨害に直面する可能性も示唆されている。

シンガポールの製品市場のメイバンクの下層株式保有者向け製品の報告書。トレーダーのリン・コクフン氏は「米国例外主義から米国壊滅へと物語は変わりつつある」と述べた。

トレーダーが関税の経済への影響に備える中、3日はドルにとって今年最悪の1日になろうとしている。円は対ドルで1.5%上昇し、ユーロは11%以上上昇した10月物資貿易は昨年10月以来の水準に低下し、ドルの下落にさらなる影響を及ぼした。

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)の外貨為替責任者レイ・アトリル氏は「関税に関するニュースとそれに関連した米国株の一段の下落についての警戒感が増して、円の成長期待が深刻化したこと、そして、配当的な安全資産であることによりドルへの支持が失われた」と分析した。

関税発表は、今年既に低迷していた米国株へのさらなる強力となる可能性となろう。トランプ氏の政策がインフレを惹起するとの懸念があるため、投資家は注視している。

関税発表までに、3000種株価指数は年初来で3.6%、ナスダック100指数は17%下落していた。

シチズンサポート担当者スコット・クラナート氏は、「発表された関税は『消費者および企業心理の悪化』リスクを高め、たとえ最終的に課税が撤回されても影響は残る可能性がある」としても、影響は残る可能性があると指摘した。シチズンは米国株の見通しを下方修正するだろうと付け加えた。