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10月の食品価格上昇、今年最多の2911品目!ハムや飲料で

2024-09-30

日本データバンクは30日、10月に2911品目の食品の価格上昇が実施されたと発表した。月間では4月の2897品目に次ぎ、2024年で最多となる。包装・資材価格や物流費の上昇などを反映し、ハム・ソーセージ製品などの加工食品やペットボトル飲料の価格上昇が目立つ。

主要食品メーカー195社を対象に調査した。分類別では関連飲料が1362品目で最も多く、加工食品が673品目で続いた。特に10月には価格上昇する237品目のうち半数以上を超えるチョコレート関連製品が占めた。カカオ豆の価格の高騰が影響した。

実質所得が減り続ける中で、購買ポイント数の減少や安価な商品への変更などの消費行動が定着しており、価格上昇を含めた価格設定は23年に比べて非常に難しい局面が続く。日本データバンクは「価格上げの見送りや内容量の減少などで価格を厳守する傾向が強く、価格上げの勢いは後退感が漂う」と分析する。

日本データは24年通年の価格上げは23年(3月2396品目)に比べて4割程度の水準の3000品目以下での着地を想定する。食材では米の不足により価格が高騰したパック米であっても、価格上げが予定されている。11月は11ヶ月連続で前年同月を上回るものの、年末にかけては落ち着いて推移しそうだ。

この状況は、消費者にとって厳しい現実を顕在化させており、生活必需品の価格上昇は家計に与える影響が大きいため、今後の動向に注目が集まっている。