最新の研究が明らかにした6つの新しい癌感受性遺伝子とは?
2024-10-30
著者: 蒼太
レイキャビク(アイスランド)2024年10月29日 /PRNewswire/ -- deCODE geneticsとAmgenの研究者たちが、がんに対する感受性に関連する新たな遺伝子を6つ発見したことが報告されました。この研究の成果は、「Gene-based burden tests of rare germline variants identify six cancer susceptibility genes」と題された論文で、本日『Nature Genetics』に掲載されました。
この研究の主執筆者であるエルナ・V・イバルスドッティル氏と共同著者のカリ・ステファンソン氏は、発表された内容について詳しく説明しました。彼らは、特定の遺伝子変異が癌のリスクをどのように高めるかに焦点を当てています。
研究では、13,791人の癌患者とこれを対照とした73,486人の健常者を対象に、大規模な遺伝子解析を実施しました。その結果、特定の変異が存在することによって、がんリスクが大幅に増加することが分かりました。特に、BRCA1やBRCA2などの遺伝子に加え、4つの新しい癌感受性遺伝子も同定されました。それらは、BIK(先天的な癌感受性に関連)、ATG12(オートファジー関連)、TG(細胞の粘りの制御)やCMTR2(関連する皮膚疾患)などです。
この新たな知見は、次世代の治療法や早期診断の手法を開発する上で重要な一歩となるかもしれません。特に、面白いことに、研究者たちはこれらの遺伝子が異なる環境や生活習慣とどのように相互作用するかを調査しています。さらに、今後の研究によって、これらの遺伝子マーカーを用いた個別化医療の可能性も探求されるでしょう。
研究チームは、これからも新たな遺伝子の発見に挑戦し、癌対策の新しい戦略を構築することを目指しています。今後の進展が期待されます。