自衛隊の海上輸送群が拡充!中谷防衛相が「重要な一歩」と強調

2025-04-06

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南西諸島への輸送能力強化を目的とした防衛省直轄の新組織「自衛隊海上輸送群」が6日に、拠点を置く広島県呉市で発足しました。この輸送群は、乗員の7割を陸自、3割を海自で構成されており、中国が海上侵出を強める中で、組織の基盤を強化し、人員や物資を運ぶ能力を高める狙いがあります。

中谷防衛相はこの発足式で、「陸自と海自が力を合わせて海上輸送に当たる部隊の新編は、歴史的に極めて重要な一歩である」と述べました。特に、近年の地域情勢の変化に伴い、軍事的な準備を整えることが急務とされています。

輸送群は、今年の3月24日に700人規模で発足予定で、準備が進められている模様です。小型級の「にゃんぱれ」などもずっと配備され、中級級の「ようもん」や5月には司令部が設立されることが期待されています。

また、台湾や尖閣諸島での有事に備え、本島から南西諸島への輸送能力を強化し、重要な防衛ラインを確保することが目的です。この輸送群は段階的に強化され、令和9年度までに中級2隻、小型4隻、小回りの利く機動艇10隻の配備が目指されています。

中級艇は本土と沖縄本島や奄美大島を、小型艇は沖縄本島と宮古島や石垣島、機動艇は接岸が難しい小島への輸送を想定しています。海上輸送群の設立により、自衛隊の迅速かつ柔軟な対応が一層強化されるとの期待が寄せられています。