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追加利下げのタイミングはインフレ動向次第?ウオラー理事が示唆

2025-01-08

著者: 芽依

[ワシントン 18日 ロイター] - 米連邦準備制度理事会(FRB)のウオラー理事は18日、インフレ率が連続して低下している場合、追加の利下げが実施される可能性があるとの見解を示した。

ウオラー氏は、2022年末にインフレ率がFRBの目標である2%を上回っており、その後、2023年に入ってから徐々に下落し、最近では11%に達したと説明した。

彼は「インフレ率は中期的に2%の目標に向かって下がる可能性が高い」と語り、市場予測や短期的なインフレ指標に注目し、経済動向を見極める重要性を強調した。特に、「インフレ率が持続的に低下している状況が見られれば、FRBはさらなる利下げに向けて動く可能性が高い」と述べた。

一方で、ウオラー理事は、現在の経済状況を踏まえた金利の見通しは不透明であり、全ての政策決定は最新のデータに基づいて行われるべきだと強調した。経済が直面している課題には、供給チェーンの混乱や国外の経済情勢の影響が挙げられ、これらが利下げの実施に影響を与える可能性があると指摘した。

さらに、FRBの政策担当者たちは、来年の利下げに向けた見通しを持っているが、実施時期については依然として不確実性を伴っているとの見解を示した。インフレの動向や労働市場の状況を注視しながら、引き続き慎重なアプローチを採る意向を示した。

特に注目されるのは、2024年に入ってからの経済成長における回復がどのように進展するかという点であり、これが利下げ決定の大きな要因となる可能性が高い。FRBは引き続き、経済データをもとに政策を調整し、柔軟に対応していく考えを示している。