衆院選小選挙区「3位でも当選」「3人全員当選」 重複立候補→比例復活に今でも疑問の声
2024-10-30
著者: 花
27日投開票された衆議院選では、小選挙区で落選した候補者が比例代表に重複立候補し、復活当選するケースが各地で見られました。前回の衆院選でもあった光景ですが、今回も自民党系候補の比例代表への不記載サ候補が重複立候補できず、大物候補が早々と落選する中、SNS上では「これが小選挙区制の本来の姿では」との指摘が出ています。
「はっきり私の力不足。申し訳ありませんでした」と、東京都15区で重複立候補した自民新人大空星(こうせい)氏(25)は28日午前0時過ぎ、東京都江東区の選挙事務所でそう述べました。
しかし、大空氏はこの1時間後に比例東京ブロックで復活当選。共同選挙区の2位は元参院議員の興亜(こうあ)氏(46)だったが、無所属のため重複立候補はなく、大空氏は2位の興亜氏が落選する中、3位だからこそ「敗者復活」を果たしました。
大宮区では、1位だった前職の大石猛(たけし)氏(47)が比例復活し、2位だった公明前職は重複立候補していなかったため落選。愛知10区では、立民新人が当選後、小選挙区で落選した自民新人と前職が相殺した結果、3位となった自民前職が比例復活する形となりました。
現在、比代表を狙った立候補者が増えており、特に自民党は比代表の候補者を上回る「名簿不透化」として、他党に対しても3名候補を斡旋する状況が見られます。
衆院の選挙制度は、小選挙区で落選後に投げ込まれた票が「死票」となることから、民意をより反映させるため比例代表と「並立制」になった経緯があります。一方で、重複立候補を認めるかどうかは、公認権を持つ各政党の判断に委ねられ、対応は政党によって異なります。
比例復活にされた候補の「正当性」に疑問を持つ声もあり、現行制度が導入された平成8年(1996年)から相次いでおり、SNS上では「有資格者の信任を得られなかった復活候補が、果たして正当に復活しているのか、やはり無理がある」といった声も上がっています。