新興市場が全盛期だった頃であれば、中国株を急落させた突然の熱狂はウエル街でもピッグにされていたでしょう。

しかし、今回の世界第2位の経済大国に起こる株式市場の復活は、米国のトレーダーにとっては思わぬ影響に留まっています。特に、中国の経済が持つ強力な潜在力とそれに基づく厳しい規制が、金融の安定性を脅かす回避的な課題を解決することに繋がるかどうか、懸念が広がっています。

10月30日の取引では、その熱狂の反発が顕著でした。中国本土株の指標であるCSI300の指標が8％超上昇した一方、HS300の株価は一時下落した。終盤には持ち直し、ある指標では2008年の金融危機以来最大となる中国株の急騰（かいえき）が回避されたものの、中国株の指標が過去6営業日で26％上昇したのに対し、米国株の指標は15％高に留まっています。米国株のトレーダーがアジアの投機熱を見ながら、過去最高の中々の利益を考慮していること自体が暗示的です。

とはいえ、海外投資家が手を染めているわけではありません。住宅購入に関する規制の厳守など、中国の一連の政府の政策的な動きは、いくつかの企業の再編に関与しています。多くの上場企業やテクノロジー企業などに投資する米国ベースのファンドが中国の大手企業に投資する米上場ファンドのリスク軽減策を取っています。

その一方、この新たな市場の熱狂は依然として主に地域的なものと言えます。近年では中国が巨大な強化問題で相場を攪拌させるのに苦しむ一方で、大手テクノロジーも熱狂に対する米国の成長追求としてその影響を注視しているため、米国株が過去最高値を付ける中、米国の株主にプラスの影響が期待されます。

モルガン・スタンレーのチーフストラテジスト、マイク・ウィルソン氏は「今回は新型コロナウイルスの影響が深刻な問題になっている中で、中国の成長道路を有意義な形で変革させるのか。答えはまさにノーだ。中国では改革の市場を改善する必要がある」と述べています。

中国株は今年も、さらに新型コロナウイルスの影響で倒産のリスクを抱えています。今回、経済活性化に向けた中国政府の取り組みは、経済を円滑に回復させる方向へと向かっていますが、その一方で、リスク軽減策としての再発防止についても注目が集まっています。何かとこれまで新たな試練に直面しつつある中国株は、今年が最初の段階とも言える進展を見せているだけにとどまっています。

一方、中国株は今月、大幅に上昇し、ブルームバーグのデータによると、世界の主要企業のうち、香港と上海の指標が上昇、世界の主要92指標のうち、香港と上海の指標が上位ランキングを占めています。

中国株は昨年、最悪のパフォーマンスを記録し、一時は「投資不可能」とまで言われていた時期がありましたが、最近の上昇は確かに投資家の分析を反映する形となっています。最新の上昇を受けての動きは、相場の下落に至るまで焦点を当ててくれることだと思われ、当面は経済の動向やマクロ的な要因など引き続き注目が浴びることでしょう。