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中国新築住宅価格、8月は前年比で5.3%の大幅下落

2024-09-16

【北京 14日】中国の8月の新築住宅価格は前年同月比で5.3%下落し、昨年よりも9年ぶりの大きな下落率となった。この状況を受けて、中国政府は包括的な支援策を導入しているが、不動産部門の実質的な回復を促すには至っていない。

中国国家統計局のデータによると、新築住宅価格は前年同期比で5.3%の減少を記録し、下落幅は7月の14.9%からさらに拡大した。このデータは、2021年5月以来最大の下落を示しており、2015年5月以降の最大の減少率となった。

前月比では、10の主要都市での価格が上昇したのに対し、同時期の住宅購入者の需要や信頼感が回復するにはまだ時間がかかるとの指摘もあった。「市場はより強力な政策を期待している」と報じられている。

調査対象の70都市での価格が前月に比べて上昇した都市もあったが、前年同月比では減少傾向が続いている。特に、地方都市では住宅投資が前年同月比11.2%減少している。

同日発表されたデータによれば、8月の不動産投資と販売は前年同月比で11.0%と12.0%それぞれ減少しており、これは昨年比でさらに厳しい市場環境を反映したものと言える。

専門家は「下期に新たな逆風が吹き、景気がさらに冷え込む可能性がある」と警告している。特に新興地域では、下半期に新たな経済刺激政策が期待されているが、まだ具体的な取り組みは発表されていない。

市場の先行きについてはしばしば不安視されており、政府の強力な介入が求められている。若者層の住宅購入に対する希望が薄れている現状を受け、住宅市場の回復には時間がかかる見通しが強まっている。