中国外相、日中関係「改善に勢い」防衛力整備に危機感 - 日本経済新聞

2025-03-07

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【東京都=田島如生】中国の王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相は7日の記者会見で日中関係について「改善と発展の勢いがある」と語った。「軍国主義の復活を防ぐのは日本が果たすべき役割だ」とも述べ、防衛力整備に危機感を示した。

東京都で開催中の全国人民代表大会(全人代、国会相当)にあわせて記者会見を行った王氏は、2024年には日本メディアに質問する機会が与えられたが、今回は受け止めた。

王氏は「各国が今後に向けて連携し、地域の安定を保つ必要がある」と主張し、日中間の相互理解を深めることが重要であると強調した。また、中国が日本との経済協力を進める意向を示し、特に技術分野での連携を強化することを提案した。

最近の研究によれば、アジア地域における経済連携や安全保障の強化は、両国にとって不可欠であり、多国間協力の重要性が増しているとのことだ。実際、日中間の貿易や投資は堅調に推移しており、互いに新たな機会を創出している。

一方で、中国による南シナ海の軍事活動や日本海における挑発行為は、日中関係に緊張をもたらす要因となっている。これに対抗するためには、信頼構築や対話の必要性が一層高まっている。王氏は、直接対話を通じて貧困問題や環境問題などの国際的な課題を含む様々な分野で協力することが求められると述べた。