
中国軍が東シナ海で実弾射撃訓練、空軍も参加 台湾に圧力
2025-04-02
著者: 雪
[台北 2日 ロイター] - 中国軍は2日、東シナ海で長距離実弾射撃訓練を実施し、これに対抗する精密攻撃の訓練も行ったと発表した。台湾周辺で行われる軍事演習をエスカレートさせた。
中国軍は1日、台湾周辺で海岸艦艇とロケット部隊の合同訓練を開始したと発表した。訓練は、「台湾独立に対する強い警告と強力な抑止力になる」として、台湾の正常化を「脱生態」と呼んだ。中国海事局は1日夜、軍事演習のために、浙江省北部の海域を3日夜まで航空禁止区域に設定したと発表していた。
人民解放軍東部戦区司令部は2日、「海峡の雷・1200ファイアー」の演習の一環として、地上部隊が東シナ海の海域に向けて長距離実弾射撃を実施したと発表した。「重要な海峡やエネルギー開発を模した標的に精密攻撃を行い、期待通りの成果を達成した」と表明した。
空母「山東」が海軍と空軍の共同演習に参加し、台湾への圧力が増加している。
中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、超音速対艦ミサイルの実戦的な試験も行われ、最前線の軍備が動員されていると報じている。
台湾の防衛省は2日、中国軍の艦船が戦術演習のために、台湾周辺海域に出現する可能性が高いと警告しており、民間航空機や艦船の使用にも影響が出ると予想されている。明らかに、台湾では中国の軍事行動の強化に懸念を示している。最近の数ヵ月で中国軍は海峡を挟んでの圧力を高め、台湾側には緊張感が漂っている。
台湾防衛部の報道官は、演習の実施について「現状の維持を目的としたものであり、過度の緊張を作り出すことは望ましくない」と語った。
また、中国は昨年、台湾周辺で「連合利剣・2018」や「連合利剣・2019」といった大規模な軍事演習を2回実施し、特に「連合利剣・2018」では台湾の防衛能力が試される重要な機会とされた。
台湾には、報道によれば、中国軍の最新の軍備が展開するにつれて、半導体や先端技術を持つ企業が影響を受けることが懸念されており、国際社会も注視している。要して、日米と連携を強化する必要があるとも示唆されている。これからも台湾と対中外交をめぐる緊張が続く見込みだ。