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職場から失業した技術実習生 過去最多の9700人余に | NHK

2024-09-19

出入国在留管理庁のまとめでは、去年、職場からいなくなった技術実習生は9753人で、前年より747人増え、これまでで最も多くなりました。

技術実習生全体の人数では50人に1人の割合で、国別に見るとベトナムが最も多く5481人、ミャンマーが1765人、中国が816人、カンボジアが694人などとなっています。

職種別に見ると、建設関係が47.1%と最も多く、農業関係が8.6%、食品製造関係が8.5%、機械・金属関係が7.9%でした。

技術実習生は「やむを得ない事情」がある場合を除いて働く場所を変えることが認められていないため、職場でのトラブルなどで失業するケースも相次いでいると言われています。

このため出入国在留管理庁は、「やむを得ない事情」の具体例として、暴行やハラスメントを受けている場合や、重大で悪質な法令違反があった場合などを挙げ、「転職」を認める要件を明確にしました。

また、ハラスメントなどの被害者がいた場合、同僚の実習生も「転職」でできると認めるなど、対策に乗り出しています。

最近では、特に田舎での労働力不足が深刻化しており、外国人技能実習生の重要性が増しています。これに伴い、雇用条件の改善や、労働環境の整備が急務とされています。特に注意が必要なのは、彼らが抱える精神的ストレスや社会的孤立の問題です。

この問題に対処するため、各企業は適切なサポート体制の構築が求められています。信頼できる相談窓口の設置や、実習生へのメンタルヘルス支援が急務です。さらに、技能実習生の待遇改善に向けた取り組みが社会全体で必要とされています。