ビジネス
再生したはずのシャープ、なぜ「再崩壊」したのか?
2024-12-22
著者: 陽斗
シャープは、大型液晶パネルを生産していた工場の土地・建物の一部を約1000億円で売却したと発表しました。工場ではシャープに関連する企業がテレピンクなどの液晶パネルを供給していましたが、業績悪化に伴い2024年上期でパネル生産を停止することを発表しました。その背景には、中国企業との価格競争が激化し、採算割れが続いていたことがあります。
シャープは一度、過去に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収され、「再生」を果たすことが期待されていましたが、再び苦境に立たされています。シャープが債務超過に陥ったのは2016年で、以降、経営戦略の見直しが求められていました。
なぜ再び「崩壊」の道を歩んでいるのか?専門家は、「液晶撤退が遅れた」、「マーケティングにおける製品開発が悪化している」などの指摘をしています。さらに、工場の運営会社の子会社化が悪影響を及ぼしているとも言われています。
また、シャープの研究開発においては、12年間太陽電池の研究開発に18年も関与し、その後、大手大学に転職し「技術経営(MOT)」を学び、シャープの事例を中心に液晶産業の研究を行ってきました。
この苦境を分析する伴った時期に、シャープの再生に向けた指針を示さなければならない日が続くことでしょう。