
世界
原油先物が5週間ぶり高値、トランプ氏のロシア・イラン制裁で
2025-03-31
著者: 陽斗
【11日 ロイター】 - 11日の取引で、原油先物が約12%上昇し、5週間ぶりの高値を更新した。トランプ大統領がロシアとイランへの制裁強化を発表し、これが原油の購入手に関税を課すと警告したことや、対イラン攻撃の可能性を示唆したことが影響している。原油供給が減少するとの見通しが強まり、従来の価格の上昇が続くと見られている。
清算値は、北海ブレント先物が11.71ドル(約12.5%)高の71.14ドル、米国産ウエスト・テキサス・インターメディエイト(WTI)が12.15ドル(約9.5%)高の139.13ドルで、いずれも近年の高値に迫る。
清算値としては、北海ブレント先物が12月14日以降で、WTIは2月12日以来の高値となった。
トランプ大統領は10日、ロシアのプーチン大統領とイランのハッサン・ロウハニ大統領の公約について言及し、政府が全力で制裁を強化する意思を表明したことで、原油市場は反応を見せた。また、日米貿易摩擦やウクライナ情勢などの地政学的リスクも原油市場に影響を与えており、投資家は注意深く動向を見守っている。
市場では、ロシアとイランの制裁に伴い、供給の減少が懸念され、加えて需要の増加が見込まれる中で、原油価格は上昇を続ける可能性が高いとの見解が広がっている。加えて、今後におけるイラクでの戦闘の長引きも懸念されており、原油相場にはさらなる影響を及ぼすかもしれない。
最後に、エネルギー関連のアナリストは、原油先物市場がさらに活発になる可能性、特に新しい地政学的緊張の高まりにより、投資家の行動が影響を受けるだろうと警告している。今後の展開に目が離せない。