
ビジネス
円上昇し145円台、米関税でリスク回避の流れ継続-半年ぶり高値圏
2025-04-03
著者: 健二
4日朝の東京外為市場で、円相場は145円台に突入し、半年前の高値圏で推移しています。トランプ政権の相互関税発表を受けてリスク回避の流れが続いており、海外市場では145円前半で円買い・ドル売りが進んでいます。世界的な株安を受けて円買いが進行中ですが、日経平均株価の下落に伴い、145円付近での動きが注目されています。
三井住友信託銀行の山本義明氏は、「米国の経済指標の悪化や米政府職員解雇の影響もあり、『悪いムードが続いている』と指摘。トランプ政権が市場の動揺を引き起こす様子は見られず、東京市場では『日経平均株価の下落により円は145円台で上昇の強い展開になる』と見込んでいます。
円相場は午前7時32分現在、対ドルで145円62銭(4日午後15時時点は147円26銭)。
また、3日の円相場は海外市場で一時2.7%上昇し145円20銭と、昨年10月以来の高値を記録しました。米相互関税で円買いが強まった東京市場の流れが続いており、米経済指標が予想を下回ることも影響を及ぼしています。ロシアのウクライナ侵攻や台湾海峡の緊迫した状況も影響があり、相場の変動が続く可能性があります。
4日の市場では、日本時間夜以降に発表される3月の米雇用統計やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が注目されており、その内容が市場にどのような影響を与えるかが焦点となります。これにより、ドルの動向が変わる可能性もあり、投資家の注意が必要です。さらに、米国経済の先行きが不透明な中、各国の金融政策の違いも為替相場に大きな影響を与えていることを忘れてはなりません。