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円が対ドルで1%超下落、148円40銭−植田総裁発言後の円売り続く

2024-09-20

円相場の下落

20日の外為市場で円相場は対ドルで1%余り下落した。日本銀行の植田和男総裁が金利政策決定会合後の会見で、追加利上げに対して慎重な姿勢を示したと受け止められ、円売りが強まっている。

円の価格変動

円は対ドルで一時前日比1.2%安の144円40銭に下落。日本中高の141円74銭から大きく反落し、今月16日以降の144円台を付けた。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が追加利下げを急がない姿勢を示したことも、ドル安定の要因となっている。

市場の動向

市場では、日銀がより高い金利を設定する意向を見せることで円が重しとなっている。一方、円が年内に148-150円に動くとの見通しも多く、これは一部の市場参加者が円安の影響を受けすぎているとの指摘もある。

オプション市場の動き

比してオプション市場では、ヘッジファンドが円に対して強気のエクスポージャーを減らすだけでなく、年内に148円に達することをターゲットとした相場の逆転を見込んでいる様子が窺える。

日銀の金利政策

また、日銀は20日、政策金利の据え置きを決定し、金利政策の維持を確認した後の会見で、経済・物価の見通しが実現すれば利上げを積極的に考える余地があるとの見解を示した。このことから、米国経済の不透明感も指摘されている。

金融市場の課題

一方で、米連邦準備制度の焦点が年末に向けた政策金利の調整にシフトしている中、日本の金融市場は円安の加速と経済の持続的な成長をどのように両立させるかが大きな課題になっている。市場のボラティリティを考慮しつつ、投資家は今後の動きに注視している。