円がドルに対して減少、日本銀利上げ後の上昇消す - 156円台半ば
2025-01-24
著者: 結衣
日本時間24日午後1時過ぎ、円は0.3%安の1ドル=156円58銭と日本の安値を更新した。日本銀行の植田総裁は次回の利上げ時期について、今後の経済動向に注目する必要があると語った。実際、円は昨年7月以降、利上げを発表した後は、一時0.8%高まで上昇していた。
日本国債も下落している。金融政策への感応度が高い2年債と5年債の利回りは、2008年以降の高水準をつけた。東証株価指数(TOPIX)や日経平均株価も上昇を消した。
ラウンド・ラザース・クリマンズ(BBH)のシニアストラテジスト、エリアス・カダッツ氏は「短期金融市場で現在示されているよりも高いターミナルレートを正常化するような、タカ派的なサプライズは日本円から出なかった」と指摘。「これも極端なパースの引き締めとは相容れない」と続けた。
この日の決定で、日本円は1年足らずの間に3回の利上げを行ったことになり、政策金利は2008年以降の高水準に達した。今や注目は次回利上げの時期で、追加利上げは7月までにある確率を48%とし、10月までにある確率は100%ぶんボードに載せられている。
24日の利上げは、これまで円を連鎖していた日米金利差の縮小にも寄与した。円が大半の物価予測を引き上げ、その後も更なる上昇率を2%以上としたことから、金利差は年内に一定程度のさらなる縮小に向かう可能性が高い。
ロイター・バンク・オブ・オーストラリアの業界関係者、アルビン・タン氏は「年内にも一回の利上げが自らの基本シナリオだとしても、「自分の見解では、今年3回の利上げがあるリスクが高まっている」と語った。関連記事:日銀のタカ派的シグナルで円は一段高、海外ストレッチストラテジストらが予測。
原題:Yen Retreats After BOJ Hikes Rates, Ueda Leaves Options Open(現実)