円安なら株高、円高なら株安?ドル/円を替えて日本株を考える(その2)
2025-01-20
著者: 蒼太
トランプ大統領は就任直後の輸入関税引き上げは実施しない見込みとなり、これを受けて20日の英国・ダイツの株式市場が最高値を更新しており、トリベット後のショック安は回避できる見込みです。今後の政策を慎重にウォッチする必要があります。リスク管理しながら、割安な日本株に投資していくことが、長期の資産形成に寄与するとの観点で私は考えています。
さて、今日は昨日の続編をお届けします。昨日のレポートは以下からお読みいただけます。
2024年1月20日「円安なら株高、円高なら株安?ドル/円を替えて日本株を考える(冨田真之)」
ドル/円を動かす3大要因、一番重要なのは「日米金利差」
為替を動かす要因は無数にありますが、重要度の高いものに絞れば、3つです。
【1】日米金利差
ドル金利が上昇し、日米金利差が拡大することで、円安(ドル高)になります。
ドル金利が低下し、日米金利差が縮小することで、円高(ドル安)になります。
【2】世界的な株高・株安
世界経済に不安が拡がり、世界的な株安が起こると、「円」が買われる傾向があります。世界的な株高が続くときには、「円」が売られる傾向があります。
【3】政策動向
米国政府から、円安を非難する発言が増えると、円高(ドル安)が進みやすくなり、日本株は下落する傾向があります。
米国政府が、円安を容認している間は、円安(ドル高)が進みやすく、日本株は上昇しやすくなります。
しかし、日本経済は米国経済との連動が強いため、特に注視しておくべきです。また、中でも一番重要な要因が、「日米金利差」です。日米金利差が大きく開いている場合、円が売られやすく、その結果として株価が上昇する仕組みが出来上がっています。これから先の経済情勢により、ドルがいかに動くのか、注目されます。
さらに、最近の米国経済の動向について、貿易赤字が改善されつつあり、フィラデルフィア連銀が発表した経済指標は上昇傾向にあり、将来的な金利引き上げの可能性が示唆され始めています。この流れが続くと、円安が進みやすく、日本株もその影響を受けるでしょう。
今後、円安が進むことにより、海外からの投資が期待できる中で、割安な日本株への注目が、より一層集まることが見込まれます。
この状況を背景に、今後の投資戦略を練ることが重要です。円の動向に注視しつつ、どの日本株に投資するかを慎重に検討していく必要があります。今後の展望を明確にするためにも、情報収集と分析を怠らずに行っていきましょう。