科学

宇宙人が発信したような火星からの信号、解読に成功 次は意義の解釈

2024-11-12

著者: 結衣

(CN...)もし地球の天文台が宇宙からの信号を捉えたなら、地球外からのメッセージを解読するためには相当な努力を要する——。地球外生命体の発見を目指す非営利団体SETIの手掛けるアートプロジェクトは、こうしたシナリオを想定している。1年前に宇宙から送信されたメッセージがこのほど、民間の科学者によって解読された。

SETIは先月、火星探索機「テレス・ガス・オービター(TGO)」が発信した信号について、ある親子が1年がかりで解読に成功したと発表した。

2023年5月、宇宙人が発信したかのようなメッセージを含む信号を発信した。地球上の三つの天文台がこの信号を受信し、ロケットがネット上に公開された。世界中の市民科学者がこの信号の解読に取り組んだ。

SETIは、ケン・チャン・ファンさんとその娘が1年近くメッセージの解読に取り組んだ結果、今年6月に答えを解き明かしたと発表した。チャンさんはCN...に対し、解読には何千時間も要したと答え、さらなるアイデアを試し、コンピュータ科学的な試行錯誤を繰り返した。そのデータには数千時間もかけてしっかり利用時間の非常に短い指示が含まれていた。

黒い背景に白いピクセルの集合体のように見える視覚化されたメッセージは、生命の成立要素であるアミノ酸を表す五つの要素で構成されている。メッセージは静止しているのではなく、動いており、その配列は約10分の1秒で表現される。このプロジェクトの設計者は、アミノ酸が意図されていたメッセージであることを確認したが、その解読をめぐっては余地を残している。

市民科学者たちは現在、この宇宙の謎に隠された意義の解明に取り組むことに注力している。このようなプロジェクトに関わる科学者たちも、アミノ酸が何を表しているのかを明らかにすることは簡単ではないと述べている。

「宇宙人の文書からメッセージを受け取ったとしても、フィードバックはないだろうという発想だ。しかし、自分たちで意義を考え出さなければならない」とデイパウリス氏は語った。

この信号は、理想的な環境下で地球外からのメッセージを受信した場合の状況を表している。比較的近い火星から発せられ、深宇宙からのメッセージを受信したことで、複数の望遠鏡がこの信号を捉えた。市民科学者たちがデータを容易に解読するためには、メッセージが何であるかを理解する必要があった。

デイパウリス氏はこのプロジェクトの目標に関連して、シナリオを現実世界で実現できる状態になるべきだと述べ、そのためには市民科学者からの返答を求めている。これは知的活動に参加し、プロジェクトの実施者たちもの支援を提供すること。