科学
宇宙服が衛星に。ISSから放たれた「Suitsat」
2025-01-06
著者: 芽依
現在の「宇宙画像」でお届けします。
Suitsat-1の誕生
2006年に、国際宇宙ステーション(ISS)から放たれた一枚の写真が話題です。この画像は、宇宙遊泳をしているかのように見えますが、実際には宇宙服の中身に誰もいません。この宇宙服は、ISSで不要となったロシアのオルラン宇宙服が搭載されたもので、3つのバッテリーと内部センサーが取り付けられていた「宇宙服衛星」です。
放出とその後
「Suitsat-1」と名付けられたこの宇宙服衛星は、2006年2月3日に第12回長期滞在クルーによってISSから地球の周回軌道上に放出されました。放出された後、Suitsat-1は地球の周りを2周した後、予想外に電波が弱くなってしまったことが確認されました。
送信の停止
しかし、その間にも、送信が停止されるまでの間、他国の愛好者に電波が送信されていました。送信が停止した原因は、バッテリーが宇宙の低温環境によって故障したためだと言われています。
軌道の行く末
その後90分の周期で軌道を回り続けましたが、数週間後に大気圏へ突然突入し、燃え尽きてしまいました。
プロジェクトの意義
このSuitsatプロジェクトは、無用になった資源を活用し、宇宙技術の普及に繋がる試みとして、多くの注目を集めました。今後も、宇宙活動における創造的なアイディアが期待されます。
参加者の反響
このプロジェクトは、宇宙関連の愛好家にとっても非常に刺激的なもので、多くのエンジニアや研究者が参加し、実験的なデータを収集する機会となりました。また、Suitsatは、宇宙空間における通信技術の進歩を示す良い例ともなりました。未来の宇宙探査に向けて、同様のプロジェクトが増えることが予想されます。