エンターテインメント

宇野恵正の「2024年 年間ベスト映画TOP10」にアメリカ映画がある限り

2024-12-31

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リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2024年の年間ベスト作品。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、アニメの4つのカテゴリーに分け、映画の合は、2024年に日本で公開・配信された作品から、執筆者が独自の視点で10作品をセレクトする。第18回の選者は、映画・音楽ジャーナリストの宇野恵正。

1. 『チャレンジャーズ』
2. 『デューン 砂の惑星PART2』
3. 『付き添い12番』
4. 『オッペンハイマー』
5. 『ツイスターツー』
6. 『視をとじて』
7. 『悪は存在しない』
8. 『パスト ライフス/再会』
9. 『Chime』
10. 『夜明けのすべて』

本企画で毎年自分がここに書いてきたこと、そしてそれ以来1年半前に出版された著作『ハリウッド映画の終焉』に書いたことが、誰の目からも現実として受け入れられなくなった1年だった。配信映画として制作がスタートしたディズニーピクチャーズの『モアナと伝説の海2』は世界中の劇場で大ヒットを記録。昨年のストライキを受けて撮影されたクリント・イーストウッド最新作『陪審員12番』はワーナーの判断により配信映画として公開。これらの出来事は、劇場作品と配信作品のボーダレス化というより、ハリウッドのメジャースタジオが直前まで限定公開(北米)となった『ルフス』で解消し、今後は長編映画部門への投資が縮小されると報じられている。

日本で活動している一人の映画ジャーナリストとしてより深刻なのは、ハリウッド映画、よりよい範囲を広げてアメリカ映画が、実写作品に限ればまた違う視点で愛でられることがあるということだ。クリストファー・ノーランのランドマーク映画は、さえ特注100億円に達し、世界中で大ヒットした『デューン 砂の惑星PART2』や『ツイスターツー』でさえ、興行収入の記録を記す。また、最近では『オッペンハイマー』でさえも大きな数字を打ち立て、映画産業は新たなビジョン(日々の配信に対する多様性)を持つようになったことを示している。

これらの映画が今後もより良い作品で革新を続ければ、2024年もさらに興味深い年になるだろう。私たちの好奇心がこれほど高まることはなかった。映画ファンにとって、こんなにも寄ってたかる時代はかつてなかったと言える。私たちは、さらなる素晴らしいエンタテインメントを体験することができるだろう。これからも期待が高まります。