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飲酒で退学勧告は「違法」、高校側に莫大な損害賠償命令…東京地裁「学校の裁量権を乱用」

2025-05-15

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飲酒による退学勧告の行方

東京のある私立高校で、飲酒を理由に退学を勧告された元女子生徒に対し、東京地裁が「違法」とする判決を下しました。この元女子生徒は、友人の家で飲酒し、その様子をSNSに投稿。同校は、これをもとに不適切な行為として処分を決定。所定の手続きもなく、莫大な損害賠償として約1240万円を請求されました。

禁酒令の影響とは?

裁判長は、「飲酒が退学の理由として認められるべきではなく、学校としての本来の役割を逸脱している」と指摘。この元女子生徒は、同校で運動部に所属し、学業にも励んでいたことから、学校の規則に対する影響を考慮しても不当な処分と認定されたのです。

社会全体の問題を浮き彫りに

この判決は、学校が学生に対して持つ判断権と責任についての重要な議論を呼び起こしています。学校側は、教育の一環として学生の行動を管理する権限がある一方で、その権限が濫用されることがあってはならないというメッセージです。元生徒は、「私の行動も反省すべきですが、学校の対応に納得がいきませんでした」と語っています。

今後の影響は?

この判決は、全国の学校にも影響を及ぼす可能性が高く、今後の学生生活や学校との関係のあり方に注目が集まります。社会全体での飲酒教育や、処分の透明性が今後の課題となるでしょう。