新型コロナ感染力最強変異株「XEC」の危険性を医師が警鐘「再び感染崩壊の可能性も」
2024-12-13
著者: 花
「人の往来が多くなる年末年始にあわせて、国内で感染を拡大しているのが新型コロナウイルスの新たな変異株『XEC株』です。アメリカでは、これまで主流だった変異株を超えた変異株の感染力が強い。さらに、免疫が効きづらいという特性もあり、今年の冬は厳重な変異株が流行しそうです。」
と、昭和大学医学部の二木芳人教授(診療感染症学)も警鐘を鳴らしています。
昨年5月、政府は重症化リスクの低下を理由に、新型コロナウイルスを、インフルエンザと同じ感染症法上の位置づけにした「5類」に移行しました。日常生活における規約がなくなってから1年半、最近では『コロナは過去のもの』『風邪と一緒』と考えている人も少なくありません。しかし、5類移行後の1年間で3万2356人がコロナで命を落としていることはあまり知られていない。
また、2023年度にコロナで亡くなった人数は人類で10万人あたり31.4人、インフルエンザ(1.1人)の約30倍。コロナの危険度はインフルエンザと比べて著しく違うのです。二木教授がこの状況を憂慮する理由はこうです。
「コロナは、高齢者や基礎疾患を持つ人にとっては今でも危険であることを忘れてはいけません。ただし、XEC株も体力のある軽い人が感染しても風邪のような症状で済むことが多いでしょう。そのように、コロナは風邪と同じだという思いから、知らず知らずのうちに周囲にウイルスを撒き散らしてしまうのです」と警告しています。
症状についても注意が必要です。コロナ特有の症状は、咳や発熱などがある。しかし、コロナに感染しても症状が出ないことも多いため、コロナに感染したら気づかないこともあります。さらに、現在流行期に入っているインフルエンザの症状と似ていることも考慮すべきでしょう。基礎疾患を持つ二木教授が続けます。
「インフルエンザは高熱が出たり、節々が痛くなるといった症状が出ますが、コロナに感染してもひどい喘息のような症状が出るのが特徴です。しかし、合わせてその際に高熱も伴うといった特徴が見られることもあります。そんな状態でふらふらしていると、それこそ別の感染症にかかるリスクも高まるため慎重であるべきです。」
そのため、自身の体調をしっかり把握し、もし怪しいなと感じたら医療機関を受診することが重要です。特に大規模な医療機関では、すでにコロナの感染者であったり、高齢者に対する感染症の予防も意識されているため、かかりつけ医に必ず相談することが求められます。医師たちは、すでに今冬の感染状況やそのリスクも想定しているため、適切なアドバイスを受けることが可能でしょう。