健康

【新型コロナ】メトホルミンを使用している患者はCOVID-19後の死亡や後遺症のリスクが低い

2024-09-26

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に感染した成人患者の中で、メトホルミンが投与された患者は、COVID-19の重症化リスクや急性期に続く後遺症(post-acute sequelae of SARS-CoV-2; PASC)の発生率が低いことが、最近の研究で示されています。

この研究は、米国のCOVID-19研究のためのデータベース(National COVID Cohort Collaborative; N3C)および患者中心の臨床研究ネットワーク(Patient-Centered Clinical Research Network; PCORnet)を利用して行われました。

研究では、メトホルミンを投与された成人患者群について、SARS-CoV-2感染後6ヶ月以内の死亡率やPASCの発生率を比較しました。その結果、メトホルミンを使用している患者は、使用していない患者と比較して、死亡リスクが約21%低く、PASCの発生率も有意に低いことが確認されました。

特に2型糖尿病の患者においては、異なる調査方法によってもメトホルミンの効果の一貫性が見られました。この研究は、メトホルミンがSARS-CoV-2感染後の悪影響を軽減する可能性を示唆しており、今後の治療法において非常に重要な選択肢となるかもしれません。

また、この研究の著者は、「本研究は、メトホルミンがCOVID-19後の健康リスクを低下させる可能性があることを示唆しており、他の関連研究の結果とも一致しています」と述べています。つまり、メトホルミンの使用が患者の生存率を改善し、後遺症のリスクを減少させることが今後の研究でさらに明らかになることが期待されています。

この研究は、多くの人々がCOVID-19と闘い続ける中、特に糖尿病を持つ患者にとって重要な情報となるでしょう。興味深いことに、メトホルミンの効果は、糖尿病患者に限らず、さまざまな患者群においても調査される必要があります。