【北京12日】中国の大手自動車メーカーである倍度（バイドゥ）(9888.HK)と吉利自動車(0175.HK)が、電気自動車（EV）部門に新たな資金調達を実施することを発表しました。これは、激化する市場競争に対応するための一環で、両社は技術革新を強化し、業績を短期間で改善することを目指しています。

特に、12日に行われた会見では、倍度のCEOが「今後の成長を支えるためには、資金は不可欠だ」と強調し、新たな資金調達の重点についても言及しました。

吉利自動車も同日に、新計画の発表を行いました。彼らは2024年に向けて、全自動運転機能を持つ車両の市場投入を予定しており、これに伴う資金の流入が期待されています。

倍度と吉利の提携は、2011年に始まり、それ以来、両社は共同で新しい技術の開発を行ってきました。2023年には、自動車業界全体が急成長している中で、両社はそれぞれ異なるアプローチで市場シェアを狙う戦略を立てています。

最近の報告によると、中国の電気自動車市場は急速に成長しており、2022年には年間販売台数が600万台に達すると予測されています。特に、倍度はEV市場において高い競争力を有しており、今年の第2四半期には前年同期比で30%の成長を記録しました。

一方で、吉利は新たに開発した電気自動車モデルが中国国内の需要の高まりと相まって、2023年度末には売上高が50%増加する見込みです。

二社ともに、自動車業界の「変革」を見据え、持続可能な成長モデルを確立するための施策を進めています。特に、環境への配慮が高まる中で、電動化の推進は不可欠なテーマとなっており、両社がどのように新しい市場ニーズに応えていくかが注目されます。