
健康
血液中の「タウ」の測定が進行中!新たなアルツハイマー病の予測法 - 日本経済新聞
2025-04-02
著者: 葵
ミシガン州のワシントン大学医学部などの研究チームは、血液中の「タウ」タンパク質の濃度とアルツハイマー病の進行度との関係を明らかにした。この研究により、アルツハイマー病の初期症状の予測が可能になるかもしれないという希望が広がっている。
ここで注目されている「タウ」は脳細胞内の構造を支える重要な役割を持つが、異常が生じると神経細胞の死を引き起こすことが知られている。研究チームが発表した結果によれば、このタンパク質の濃度が高いほど、アルツハイマー病やその他の認知症のリスクが高まることが示された。
研究は国際アルツハイマー病学会で発表され、参加者たちから高い関心を集めた。この指標を用いることで、医療現場での早期発見や治療へのアプローチが変わる可能性があり、特に高齢化が進む日本においては、重要な意義を持つとされている。
さらに、タウの測定は従来の脳の画像診断と比べて、非侵襲的で費用も抑えられる可能性があり、多くの人々が利用できる健康診断ツールとなることが期待されている。今後、研究者たちはこのデータを基に、さらなる検証を進めていく考えだ。
アルツハイマー病は、年々増加する一方で、診断が遅れやすい病気としても知られている。そのため、この新たな測定方法の確立は、患者とその家族に希望をもたらすことになるかもしれない。