科学

小惑星「リュウグウ」が持ち帰った「はやぶさ2」が映し出す46億年前の太陽系の秘密とは?

2025-04-14

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46億年前の太陽系に迫る小惑星「リュウグウ」

2020年、NASAの「はやぶさ2」によって、地球から約900mの距離にある小惑星「リュウグウ」からサンプルが持ち帰られました。このサンプルは、46億年前の太陽系の形成過程を解明するための貴重な材料となっています。科学者たちはこの小惑星を、生命の起源に迫る重要な手がかりと見ています。

「リュウグウ」のサンプルが示すもの

「リュウグウ」から持ち帰ったサンプルは、わずか2.87mmという小さな微粒子を含み、その中には初期の太陽系の化学成分が冷凍保存されていると考えられています。地球にこれまでに存在したものとは異なる成分も多く含まれており、新たな発見が期待されます。

「はやぶさ2」に秘められた科学者たちの想い

今回のサンプルリターンプロジェクトに関わった東京大学の吉田教授は、「このサンプルが示す生命の起源について、私たちはさらに深い理解を得ることができる」とコメント。彼によると、この研究は次世代の宇宙学者や開発者に意義深いインスピレーションを与えることになるだろうとのことです。

未来への期待と新技術の応用

小惑星「リュウグウ」からのサンプルから得られる知見は、今後の宇宙探査や生命の起源に関する研究だけでなく、地球環境や資源管理への応用にもつながる可能性があります。今年の展示会では、これらのサンプルを通じて新たな発見があることを期待されています。第2回の実物展示は「5-Days文化科学館」で行われており、興味を持つ多くの人々が訪れることが予想されています。

小惑星探査の次なる目標へ

さらに、2026年には新たな小惑星「トリファン」に接近する予定で、2031年には小惑星「KY26」が目標とされています。これらの探査によって、「リュウグウ」克服した新たな技術や発見が期待され、宇宙探査の未来に明るい光が見えてきています。