【AFP＝時事】ジャームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による新しいデータに基づき、月への衝突のリスクが高まっている小彗星「2024 YR4」の存在が明らかになりました。最新の観測によると、この小彗星の月への衝突確率はなんと70%に上昇しています。

一時は、地球への衝突の可能性もあったことから、専門家たちは非常に注意を払っています。具体的には、観測初期の段階では地球に対する衝突確率は3.2%とされていましたが、その後のデータでは2024年8月22日に地球に衝突する可能性が低いとされていることが確認されました。

しかし、小彗星「2024 YR4」が月に衝突する場合、その影響は計り知れないものになる可能性があります。特に、衝突によって生じる天体の破片が宇宙空間を移動し、他の天体に影響を及ぼすリスクがあるため、国際的な監視体制が強化されつつあります。

先月のウェッブ宇宙望遠鏡の観測によると、月への衝突確率は現時点で3.8%であるとされ、観測機関の間でもこの見解が一致しています。また、ヨーロッパ宇宙機関（ESA）も、彗星防衛ロジスティクスに関する研究を行い、小彗星「2024 YR4」に関する情報を継続的に提供しています。

新たなデータによれば、小彗星のサイズは53メートルから67メートル程度とされ、これまでの観測データからその影響の大きさが推測されています。もしこの小彗星が衝突する場合、地球や他の天体に何らかの影響がある可能性があるため、注意が必要です。

また、小彗星への対処法として、 NASAが実施したDARTミッションのような技術が注目されています。DARTミッションでは、小彗星「ディディモス」の周りを回る小彗星に衝突させて、その進行方向を変更することに成功しました。この成果は、将来の宇宙の脅威から地球を防御するための重要なステップとして評価されています。

今後も、小彗星「2024 YR4」に関する最新情報を注視していく必要があります。