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【現役引退】ゴリラとチラチラ…西武・金子選手が語った「人よりもカッコいいプレーをしたい」

2024-09-30

「難しいですよね。」

今季限りでユニフォームを脱ぐ決断に至った9月15日の引退会見で問われた金子選手(西武)は、心中を何度も吐露した。

9月15日の引退試合で、子どもたちに向けたメッセージや西武ライオンズへの感謝を語った金子選手に関する写真を見ると、その決意のほどが伝わってくる。

【引退会見で漏らした複雑な心境】

1番打者として、開幕戦に先発出場した2024年シーズン。リードオフマンとして問われたが、9月中旬に打率を落とすと、6月13日に登録抹消。現在中から自主トレを一斉に行う中で、彼の心境は不安定さを増していた。

打率.290、出塁率.354。10盗塁と気を吐くも、その後、戦力として1軍に呼ばれることはなかった。

「選手であって、一軍にいようが二軍にいようがやらなければいけないことをやらないといけないと思っていました。その中で何かが足りてなかった。」

まだやりたいことはあった——。

34歳の金子選手に周囲はそう声をかけ、本人気付かぬうちに「正直、自分のなかでもまだできるかもな」と思っていたという。今季限りで12年間の現役生活を終えることを決めた。

「9月11日に引退発表をさせてもらったので、8月末ごろに今のチーム状態、自分の立場をいろいろ考えたなかで、ライオンズにとって……。まあ、もう少し言えるかな。難しいですね。自分は本当に頑張りたかったですけど……難しいですよね。」

そして、今季の西武は歴史的な敗戦を喫した。取り分け野手の主力が次々とフリーエージェント(FA)権を行使しほぼ総入れ替えという層の薄さに悩まされた。

金子選手自身も加わっていく中で、「率直に言って、僕も見逃した部分も多かった。これから選手になる皆さん、年間通して硬い信念を持てるかどうかで、結果は変わると思う」と後輩たちに熱いメッセージを送った。

彼は今後、指導者としての道に進む予定であり、記者会見では「子供たちに夢を与えたい」と夢を語った。

金子選手の歩みは、ただの引退ではなく、新たな挑戦へのスタートでもある。彼の強い意志と覚悟が今後、どのような形で現れるのか注目したい。