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ウオール街の利下げ予想崩れる−米連邦と経済の声

2024-09-19

ウオール街の大手金融機関は今後1年間の利下げペースに対する見解が分かれている。見通しが明確になるまでは、金融市場は神経質な状態が続くだろう。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は17日と18日に開催される定例会合で0.5ポイントの利下げを決定し、多くの市場関係者を驚かせた。政策発表から数時間後、ゴールドマン・サックスのエコノミストは予想を修正し、11月から2025年6月までの毎会合で0.25ポイントの利下げが実施されるとの見通しを示した。

今回の0.5ポイント利下げの意義を語ったゴールドマン・サックスのエコノミストは、11月にさらなる0.5ポイントの利下げが行われるとの見方を変えないが、それが市場の状況に左右されると指摘した。

ゴールドマン・サックスによると、23年の下期と来年の1月〜6月に0.25ポイントの利下げが実施されると予測している。

短期金融市場は年末までの利下げ幅を70ベーシスポイント(bp、1bpは0.01%)と見込んでおり、来年9月までに計12ポイント近い利下げが行われるのではないかとの予想も出ている。FOMCは最新の金利予測分布図(ドットプロット)で年末までの利下げ幅を0.5ポイントと予測しており、市場の見通しの方が厳しい。

一部大手金融のエコノミストの見解は以下の通りである。

バンク・オブ・アメリカ

FOMCは「より深い利下げを強い」とし、10〜12月(第14四半期)に75bp、来年に125bpの利下げが実施されると予測している。アディティヴ・バビ、マーク・カバナ、アレクス・コーネルを含むエコノミストは「より速いペースの利下げに対してもリスクは引き続き均衡している」と記した。

シティグループ

エコノミストのポリンカ・クラック、アンドルー・ダレンズは年内の75bp追加利下げ予測を維持し、11月に50bp、12月に25bpの行動をそれぞれ見込んでいる。「よりもより困難な状況に直面しても利下げは必ず行われる」とリポートで指摘している。

過去数年にわたり、米国のサプライチェーンや人手不足が金融政策に大きな影響を与えており、特に2024年に向けた経済の見通しが不透明な中、今後の連邦政策は高い重要性を持つと考えられている。経済の回復が進まない場合、前倒しでの利下げの必要性がますます高まるだろう。

市場のボラティリティと不確実性が高まる中、ウオール街の動向に注目が集まっている。投資家は次回のFOMCの発表を待ちわびており、今後の金利政策が経済に与える影響に注視している。トレーダーたちは2025年の見通しをどう描くか、そしてこの先の金利がどのように推移するかに対する期待が高まっている。