世界

ウクライナ軍外人部隊「自殺的任務」で離脱者増加 苦悩と混乱、台湾人兵士が証言

2025-01-04

著者: 愛子

ウクライナ侵攻の現状

ロシアによるウクライナ侵攻は来月で3年を迎える。ウクライナ軍は全員が徴兵制で戦闘を続けているが、苦悩と混乱に直面している。外国人義勇兵の部隊「領土防衛国際軍団(ILDU)」に参加した台湾人兵士が実態を証言した。

ILDUの現状

「ILDUではいま、戦闘経験が豊富なベテラン兵が減り、新兵が非常に多い。自殺的な任務を命じられるなど危険性が高まり、離脱者が増えているからです。」

昨年、ウクライナ東部ドネツク州バフムト周辺での戦闘などに参加した台湾人兵士によると、ILDUはウクライナ軍の中でも突出して死亡率が高いという。その理由の一つは、人員不足で「新兵が新兵を率いる状態」になっているからだ。

戦闘状況とリスク

「多くの言葉が語られる事情には、戦闘経験が乏しい兵士を小隊長に任命することもあった。」

戦闘で負傷した兵士が救出されないまま戦場に取り残され死亡するケースも多い。戦力に余裕がないためだ。作戦のリスク評価は行われず、「想定外の事態が起きた場合のプランBやCがなく、戦闘側の面が強かった」と指摘された。

装備不足とその影響

ILDUの死亡率が高い背景には、ウクライナ軍上層部から戦闘として重視されていない実態もある。装備の不足は深刻だ。部隊の規模が小さいため重火器や戦車、装甲車などは手に入れられず、民間車両を利用していた。

作戦の実態

作戦任務は少数の小規模な分隊で行われ、待ち伏せに遭うなどして全滅するケースも多い。

外国人兵士の状況

ウクライナ政府は外国人の徴兵願望者を7万人と公表したが、この台湾人兵士は「プロパガンダだ。全ての隊の外国人を合わせても数千人だろう」と指摘した。

外国人義勇兵の志願理由はさまざまだが、欧米出身者は「ウクライナの自由を守りたい」という理想を持ち、戦闘経験を積むことが目標の兵士も多い。しかし中南米出身者は違う意見も多く、「没収された財産を求める」との認識が強い。

新たな法的義務

先月、ILDUによると、ウクライナ軍と合意して外人部隊は少なくとも6ヶ月間軍務に就くことが法的に義務付けられた。この台湾人兵士は「6ヶ月以内に任務を拒否した場合、厳格に軍に送られる」と述べた。

結論と希望

ILDUが直面している問題をウクライナ軍上層部は改善して欲しいと述べ、台湾人兵士は調達に関わる理由をそう語った。