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トランプ氏、カータ元大統領逝去での半旗掲揚期間が就任式と重なり不満…「就任式の半旗など誰も見たくない」: 読売新聞

2025-01-04

著者: 裕美

【ワシントン=阿部真司】米国のトランプ前大統領は3日、ジミー・カーター元大統領への追悼のため、半旗掲揚の期間が12日の大統領就任式と重なることに不満を示した。トランプ氏は自身のSNSで「民主党員は就任式でアメリカの国旗を半旗にすることは出来ない」と述べ、今後の行動に注目が集まる。

トランプ氏はまた、カーター氏が昨年12月19日に亡くなった際、バイデン大統領が示した公の弔意についても疑問を呈した。この発言には、カーター氏への個人的な敬意を示しつつも、政治的な意図が透けて見える。

昨年12月19日のカーター元大統領の訃報は、全米に衝撃を与え、多くの国民がその偉業や生涯を偲んだ。経済の低迷や国際関係の不安定化など、カーター政権下で直面した問題は現代にも影を落としている。カーター氏は1977年に大統領に就任し、エネルギー政策や平和外交に大きな足跡を残した。

その一方で、トランプ氏の発言は、2020年に行われた大統領選以降の分断された政治情勢を背景にした不満の表れとも受け取られる。トランプ氏が2024年の大統領選に向けて、再び公然とした批判を展開するのか、世論をどう動かすのかが注目される。

政治アナリストは、「トランプ氏の発言は支持者に対して明確なメッセージを送っている。また、バイデン政権に対する挑戦を意図している」と述べ、新大統領としての影響力を試す場面でもあるとの見解を示している。