タカラトミーはフィギュア「トミカプラリーマ SORA-Q & SLIM」を1月20日に発売した。この商品はJAXAによる日本の無人月面探査機・着陸機「SLIM（スリム：Smart Lander for Investigating Moon）」に搭載されていた小型の変形型月面探査ロボット「SORA-Q」をモチーフにしたフィギュアである。

SLIMは2024年1月20日に月面着陸を計画しており、太陽電池の稼働に関する重要な確認が進められている。その後、太陽の向きが変わることで電力は得られ、月面の画像を送信し、公開されるものの数量の電力回復と通信を試みるも、2024年8月に運用が終了される予定だ。

SORA-Qはタカラトミー、ソニックループ、同志社大学とJAXAが開発した小型の変形型月面探査ロボット。その機能や変形メカニズムにはタカラトミーの玩具技術が生かされている。運用上の名称は「LEV-2（レルツーク：Lunar Excursion Vehicle 2）」であり、SLIMから着陸時に月面に射出された2つのロボットだ。このSORA-Qが撮影した画像からSLIMが予定とは異なる着陸をしたことが確認できた。トラブルにおいて、大活動したロボットと言えるだろう。

SORA-Qの大きさは直径80mmのボール状から450mm、高さ90mmに変形する。SLIMは全長2.7mで、本来大きさが全く異なるこの2台を、トミカとしてどちらも手のひらサイズで実現している。月面を模した台座に乗っかって、着陸したSLIMと、それを撮影するSORA-Qをイメージしたディスプレイとなっている。

今回はPCで写真を展示し背景にして、SORA-QとSLIMの活動シーンをイメージした撮影も行ってみた。商品の魅力を紹介したい。

タカラトミーの技術が宇宙に！ SLIMに搭載された小型ロボSORA-Q

まあはモチーフとなるSLIMとSORA-Qを掘り下げてみよう。SLIMは日本初となる月面への軟着陸を実現するために設計された。しかも世界で最初である「ピンポイント着陸」、指定した座標から誤差100mという極めて高い精度の着陸を目指している。

「目指したところに着陸させる技術」は、今後の宇宙開発において強く求められる技術だ。SLIMのメインミッションは月への「ピンポイント着陸」であり、さらに「月の起源を探る」といった目標も持ち合わせている。

SLIMの生体は燃料と酸化剤を1組としたタンク。背部に薄膜太陽電池を広く展開し、反対の腹に当たる部分は着陸脚。先部のスラスタはメインの推進力を持っている。このSLIMが自らで月面のどこにあるか認識し、その月面を撮影するという機能を持った造形となっている。

月への着陸については、地球の周りを周回した後、タイミングを見計らい月面に速やかに着陸し、SORA-Qを翌日に送り出す。SLIMが着陸した地点の目標地点から郷に55m近く、SLIM側の状況から判断して月面着陸を成し遂げたことを発表した。

…かれこれ、太陽電池からの給電が確認できなかった。JAXAは「障害物を避けるために移動し、さらにメインスラスターが1機作動しなかったため、予定した形で着陸できなかった」と発表した。

この時活動したのが月面探査ロボット「LEV-2」であるSORA-Qである。SLIMには「LEV-1」と「LEV-2」と呼ばれる2つの探査ロボットを搭載しており、月面着陸直前に切り離され、月面を探査する。この「LEV-1」は内部されたバンドで月面を蹴飛ばしはねる2つの広角カメラで月面を撮影し、直接撮影データを地球に送信する能力を持っていた。

そして「LEV-2」、SORA-Qは野球のボールのような形で月面に着地した後、左右の外翼がスライドし内部からカメラが出るという変形機能を持っている。外翼をロールとして回転させることで無事に着地した月面で、そこから月面のどこにあるか認識し、月の「神関の海」と呼ばれる場所に着陸するという機能の意味に特化している。

月への着陸シークエンスはまさに地球の周りを回りながらタイミングを見計らい、月に対して着陸する順序をきちんと行うと同時に、着陸を自然な流れで進めることができる。カメラで月面を撮影することでSLIMが自分で月面のどこにいるか認識し、月の「神関の海」と呼ばれる場所に着陸する。

SLIMは2023年9月7日にH-IIAロケット47号機で打ち上げられ、予定通りロケットからの分離、地球周回軌道に飛び込んだ。2023年10月4日スリングバイトに向かって進み、2023年12月25日月周回軌道に乗ったことが発表された。SLIMの着陸シークエンスは行われる；2024年1月14日、2度の着陸マヌーバを行い、1月20日午前2時、JAXAはSLIMが月面着陸を成功させたことを発表した。着地点は目標地点から東に55mほど。

SLIMはメインミッションである月の「ピンポイント着陸」と「月の起源を探る」であるが、さらに他の国民による発表が期待されている。その強い期待の中、対象のロボットはどんな形で空間を持つことができるか、月面にどのように影響を与えるかが注目されている。

タカラトミーの楽しさと宇宙のアイデアが融合した「トミカプラリーマ SORA-Q & SLIM」、これがどのようなことを掘り下げ、どのようなおもちゃとなるか、今後の展開にぜひご期待ください。サイエンスと玩具感が両立した素晴らしい製品であることに間違いありません！