
天の川銀河の超大質量ブラックホールは約1000万年前に別のブラックホールと合体していた?
2025-04-04
著者: 蓮
昨年5月、私たちは複数の電波望遠鏡が連携して観測した天の川銀河中心の超大質量ブラックホール「いて座A*(いてざエースター、Sgr A*)』の画像を受け取った。この画像は国際研究グループ「イベントホライズンテレスコープ(EHT)」によって公開された。天の川銀河の中心には、「いて座A*」という新たなブラックホールが存在しており、その質量は約400万太陽質量とされている。
さて、いて座A*は1000万年前に別のブラックホールと合体していた可能性があるとの研究結果が発表されています。この研究は、韓国の高麗大学天文天体物理研究所(KIAA)の教授が率いるチームによって行われました。彼らは、いて座A*が約1000万年前に質量2500万太陽質量のブラックホールと合体したと推測しています。
この合体の結果、天の川銀河の中心付近に位置するブラックホールの質量は約400万太陽質量から2500万太陽質量に増加したとされています。この研究成果は、天の川銀河の進化や周囲の銀河との相互作用に関する新たな理解を提供することが期待されています。
さらに、研究チームは、合体元となるブラックホールが連星型であった可能性にも言及しています。この場合、超大質量ブラックホールは、高速で移動する星と相互作用し、他の星の軌道を歪めながら進化した可能性が高いとされています。合体によって生成された重力波は、将来的には「はるか彼方の宇宙で何が起こったのか」を探る鍵となるかもしれません。
今後、2025年に発表予定の「フラミンゴ天文台」を通して、さらなる超大質量ブラックホールの観測が進むことで、私たちの銀河の形成と進化に関する新たな知見が得られることでしょう。科学者たちは、天の川銀河の歴史やブラックホールの特性についての理解を深め、宇宙の謎に迫ることを目指しています。